2012-03-04 松井冬子展 暇つぶし 生憎、曇りの日曜日。 散歩に行くには寒すぎるし、 家では退屈なので、 地下鉄駅のポスターが気になっていた 現代日本画家の松井冬子の展覧会を見に行った。 その作品群は異界の具象だった。 (藤の花に無数に群がる黒い蜂) 初め油絵画家を目指し 長谷川等伯に触発されて日本画に転向した彼女が描くものは 精緻な覚醒と狂気とが共存する 出会わないことを望みながらすぐ近くに内在する日常の世界を 薄暗い画面に表出させて、 知らなくてもよい世界を垣間見てしまった衝撃の作品群に 疲れ果てて帰ってきた。